公開日:2026年9月1日
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椅子の下に防災ヘルメット 宮崎のホールの取り組みと、予想されるあの心配

9月1日は防災の日。それに合わせて、宮崎のホールがなかなか実用的な取り組みを発表しました。

遊技椅子の下に、防災ヘルメット

店舗の公式アカウントが投稿した内容を要約すると、こうです。

9月1日は防災の日。宮崎でもいつ大型地震が起きてもおかしくない。オーシャンではイスの下に防災用のヘルメットを設置した。また、備蓄水も用意している。これからも皆さまが安心して遊技できる環境を目指していく——という趣旨の告知です。

ヘルメットと備蓄水。 派手さはありませんが、実際に必要になるものです。

ホールは、実は地震に弱い

「そこまでする必要ある?」と思った人もいるかもしれません。あります。 というより、ホールは相当に危ない構造をしています。

2024年1月の地震のとき、ホールにいた人の証言が残っています。「地震が来たときはパチンコにいました。過去一だったし、天井からなんか落ちてきたし、死を覚悟した」という趣旨の投稿です。

まとめサイトのコメント欄にも「台が倒れたパチンコ屋って人大丈夫だったんか」という書き込みがありました。

構造的なリスクを整理すると

要因リスク
天井の設備照明、装飾、呼び出しランプ。落下物になり得る
島の構造台が並ぶ島は高さがあり、転倒のリスクがある
着席姿勢台に向かって座っており、頭上の視界が確保されていない
音量店内の音が大きく、異変や避難誘導に気づきにくい
滞在時間長時間その場にいる。遭遇確率が単純に高い

頭上に何かがあって、座っていて、音で気づきにくい。 防災の観点では、決して有利な環境ではありません。

そして手を伸ばせば届く場所にヘルメットがある——これは理にかなった配置だと思います。

実は、組織的な取り組みがある

ここは知られていない話です。ホールが防災拠点として位置づけられる枠組みが、すでに存在します。

内閣府の国土強靭化計画に推進協力する形で、日本全国にあるパチンコホールに協力・加盟してもらい、防災拠点として地域住民への案内のサポート、もしもの時のための災害対策品・備蓄品などの設置のサポートを行っている——という取り組みです。今回の店舗も、この加盟施設として登録されています。

考えてみれば、ホールは災害時に役立つ条件を備えています。

  • 広い駐車場:一時集合場所として機能し得る
  • 広い床面積:多くの人を収容できる
  • 空調と照明:非常用電源があれば維持できる
  • 清潔なトイレ:以前も書きましたが、巡回頻度が高い
  • 駅前や幹線道路沿いの立地:人が集まりやすい場所にある

先日、群馬のホールがソーラーカーポートを設置した件を書きました。あれも蓄電と組み合わせれば非常用電源になり得る設備です。業界として、この方向の動きは確実にあります。

また今年8月には、佐賀県の組合が2021年10月から「防災備蓄プロジェクト」に取り組んでいることも報じられていました。単発の思いつきではありません。

ユーザーの反応

この投稿への反応を要約して紹介します。そして、ここが今回の本題でもあります。

  • 「いざという時に手が届く場所にあるのはありがたい。良い取り組みだ」という声(素直に評価する反応要約)
  • 「宮崎という土地柄を考えれば、備えは切実な話だと思う」という声(地域性を挙げる反応要約)
  • 「ゴミ入れとして使う人が出て、そのまま終わりそう」という指摘(マナー面を懸念する反応要約)
  • 「腹いせに台へ投げつける人が出るのではないか」という指摘(悪用を懸念する反応要約)
  • 「吸い殻を入れられる未来が見える」という指摘(同上)

後半3つ。笑い話に聞こえますが、正直、可能性としては十分にあります。

この心配は、残念ながら的外れではない

以前、下皿にアイコスの吸い殻を入れる人の話を書きました。玉やメダルを受ける場所に、平然と吸い殻を捨てる人がいる。あの記事を書いたとき、リプ欄には同種の目撃談が並んでいました。

椅子の下に置かれた容器状のもの。構造だけ見れば、下皿と大差ありません。 「入れられる場所があれば入れる」という人は、確実に一定数います。

台へ投げつける件についても、台パンの弁済リスクを書いた記事で触れたとおり、感情を器物にぶつける人はいまだにいます。数は減ったとはいえ、ゼロではない。

それでも、やめるべきではない

ここは強調しておきたい。「悪用されるからやめよう」となったら、何も始まりません。

荒らされる可能性があるからといって設置しないなら、いざというときに全員が無防備になります。9割の人がまともに使うなら、それで十分に意味がある。

ただ、そのためには運用が続くことが前提になります。

店側に必要なこと理由
定期的な点検ゴミが入っていないか、破損していないかの確認
用途の明示「防災用」と分かる表示。知らなければ物置と区別できない
清掃動線への組み込みトイレと同じく、巡回のチェック項目に入れる
避難誘導との連動ヘルメットだけあっても、その後の動線がなければ意味がない

とくに最後。ヘルメットは手段であって、目的ではありません。 被って、どこへ逃げるのか。そこまで設計されて初めて機能します。

打ち手側にも、やることがある

そして本題です。この取り組みを活かせるかどうかは、私たち次第でもあります。

やること理由
ゴミを入れない言うまでもない。当たり前を守るだけ
座ったときに位置を確認するいざというとき、探している時間はない
非常口の位置を把握する被った後にどこへ向かうかを決めておく
異変を感じたら台から離れる出玉より安全。以前の浸水の件でも同じことを書きました

2つ目、地味ですが重要です。「そこにある」と知っているだけで、初動が変わります。 揺れ始めてから椅子の下を手探りするのでは遅い。

座ったら一度、下を覗いてみてください。それだけで、この設備は意味を持ちます。

まとめ

宮崎は南海トラフ地震の想定エリアにあります。「いつ起きてもおかしくない」という店側の言葉は、決して大げさではありません。

そして、こういう取り組みが報じられるのは素直に嬉しい。先日、義援金の記事を書いたときにも触れましたが、業界のこうした動きはほとんど一般に届きません。

だからこそ、使う側が台無しにするようなことだけは避けたい。 ゴミを入れない、投げない。それだけです。難しいことは何も求められていません。

備えは、使われないのが一番いい。でも必要になったとき、そこに「使える状態」であってほしい。 打ち手にできるのは、そこを守ることだと思います。


※本記事は2026年9月1日時点の情報に基づきます。店舗の取り組み内容はSNS上の投稿を参照しています。防災拠点としての枠組みに関する記述は各種公開情報を参照しています。投稿の内容および反応はSNS上の投稿を要約したもので、原文の引用ではありません。

パチンコ・パチスロは18歳になってから。適度に楽しむ遊びです。のめり込みに注意しましょう。

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