公開日:2026年9月16日
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大阪のスロット入替率120.5% 閉店が続く週に出た、3つの別の数字

ここ数週間、閉店のニュースばかり書いてきました。ただ、同じ週に別の数字も出ています。

今日は3つ並べてみます。方向がバラバラなのが、かえって業界の今を表している気がします。

①大阪:スロット入替率120.5%

まず、目を引いたのがこの数字です。

8月の新台導入、大阪府のスロット入替率が120.5%に——業界メディアが9月15日に配信した見出しです(出典:情報島+)。

120.5%とは、どういう意味か

算出の詳細は記事本体で示されているため、ここでは「100%を超えている」という事実だけを扱います。

入替率は、基本的に入れ替えた台数 ÷ 設置台数です。

数値意味
50%設置台数の半分を入れ替えた
100%全台が1回入れ替わった計算
120.5%全台を入れ替えてもなお足りない規模

設置台数を上回る台数を動かしている。 これは相当な水準です。

つまり、大阪は「回して戦っている」

先日、8月の新台データを扱ったときに書きました。特定日で全体稼働は上がっても、既存の主力機は伸びない。客は新台に偏る。

この構造が本当なら、入れ替え続けるしか集客の手段がありません。

そして大阪は、今まさに大型店の閉店が相次いでいる地域です。

  • キョーイチミナミ店(1,403台)が9月23日で閉店、クレーンゲーム店へ転換
  • 京一高槻店(1,041台)が同じ9月23日で閉店

2,444台が消える地域で、残った店は入替率120.5%で戦っている。

この対比、なかなか強烈です。脱落する店と、回し続ける店。 同じ府内で、正反対のことが起きています。

ただし、これは持続可能なのか

ここは冷静に見ておきたいところです。

2025年の遊技機販売は1台あたり平均48.4万円。 入替率120.5%ということは、設置台数分以上の機械代が発生しているということです。

先日、法人半減の記事で触れました。赤字企業の54.7%が2期連続赤字。 この負担に耐えられる店と、耐えられない店の差が、そのまま閉店として表面化しているのでしょう。

入替率の高さは、活気の証拠であると同時に、消耗戦の証拠でもあります。

②岐阜:災害協定で地域に残る

同じ9月15日、まったく違う方向のニュースも出ていました。

岐阜県遊協、県・県警と災害時協定を締結 県内全店舗が駐車場などを無償提供へ(出典:遊技日本)。

この件は先日詳しく書きました。要点だけ再掲します。

項目内容
対象県内89店舗
提供駐車場等を無償で
用途県・県警の活動拠点、住民の一時避難場所
特筆組合非加入店を含む県内全店舗が賛同

大阪が「回して戦う」なら、岐阜は「地域に残る」という戦い方です。

どちらが正しいという話ではありません。ただ、生き残り方の選択肢が複数あることは示されています。

③メーカー:新台とオフィスに投資

そして3つ目。メーカー側も動いています。

藤商事『eとある魔術の禁書目録3』

藤商事は「eとある魔術の禁書目録3」(型式名:eとある魔術の禁書目録3RHZ、オレンジ製)を発表しました。当選確率は約1/348の2種タイプで、ST突入確率は50%、TOTAL継続率は約75%となっています。

特徴はST が3段階に分かれていることです。

段階名称抽選回数
前半LIMIT BREAK CHANCE30回
後半とある魔術の最強激突ヒーローズラッシュ100回
最終LAST CHANCE1回

そして、各段階でスペックが違います。

「LIMIT BREAK CHANCE」中の大当りは50%が3,000個(残りは1,500個)で、さらに50%で1,500個の上乗せループが発生。「ヒーローズラッシュ」中の大当りはALL3,000個。「LAST CHANCE」では成功でSTリスタートとなる仕組みです。

ホール導入は11月2日を予定。筐体も新しくなり、スマートハンドルやイヤホンジャックを搭載するとされています。

ちなみに、この機種の系譜は今年好調です。 8月導入の『スマスロ とある魔術の禁書目録2』は、8月のスロット新台導入で首位を取り、お盆の稼働ランキングでも1位でした。

設備投資も動いている

同じ時期、ダイコク電機が九州の新オフィス「Q-STA」のお披露目会を行ったことも報じられています。

メーカー側は、新台にもオフィスにも投資している。 ホールが消耗戦を戦っている一方で、供給側は動いているわけです。

3つ並べると見えてくること

整理します。

主体やっていること戦い方
大阪のホール入替率120.5%台を回して集客する
岐阜のホール災害協定地域のインフラとして残る
メーカー新台とオフィス投資供給を続ける

閉店ニュースだけを見ていると、業界全体が沈んでいるように見えます。

でも実際には、同じ週にこれだけ違う動きが同時に起きている。

ただし、全部つながっている

公平に書くと、この3つは無関係ではありません。

  • メーカーが新台を出す → ホールが買う → 機械代の負担が増える
  • 入替率が上がる → 買えない店が脱落する → 閉店が増える
  • 店が減る → 残った店の社会的役割が問われる → 災害協定のような動きが出る

3つの動きは、同じ循環の別の断面です。

ユーザーの反応

これらの動きへの反応を要約して紹介します。

  • 「入替率120%超えは異常。それだけ必死ということだろう」という指摘(数字に驚く反応要約)
  • 「大阪で大型店が2つ消える一方で、この数字が出るのが業界らしい」という指摘(対比を挙げる反応要約)
  • 「入れ替え続けても客が増えないなら、ただの消耗では」という指摘(実効性を疑う反応要約)
  • 「災害協定のような取り組みは、もっと知られてほしい」という声(地域貢献を評価する反応要約)
  • 「メーカーが投資できているうちは、まだ業界は動く」という声(前向きに捉える反応要約)

3つ目。これが最も本質的な問いだと思います。

打ち手として、どう受け止めるか

実務に落とします。

状況打ち手への影響
入替率が高い地域新台は多いが、機械代の回収圧力も高い。回転数の確認が必須
大型店の閉店選択肢が減る。残った店の調整が緩むとは限らない
新台の投入11月2日に注目機。ただし解析が固まるまでは判断を保留
既存機の稼働低下客が新台に流れる日は、解析済みの台が空きやすい

とくに1行目。入替率が高い=甘い、ではありません。 むしろ逆で、買った分を回収する必要が出ます。

新台が多い店ほど、回転数を厳しく見るべきです。

まとめ

大阪は台を回して戦い、岐阜は地域に残る道を選び、メーカーは新台とオフィスに投資している。同じ週の話です。

閉店の記事ばかり書いていると、つい「終わりに向かっている」という視点になりがちです。実際、店舗数も法人数も減り続けています。

ただ、その裏側でこれだけの動きがある。 沈むだけではなく、形を変えながら続いている部分も確実にあります。

問題は、入替率120.5%という消耗戦が、いつまで続けられるか。 そこが次の数年を決めるのだと思います。

とりあえず11月2日には新しい台が出ます。そのときまた、回転数を数えに行きます。


※本記事は2026年9月16日時点の情報に基づきます。入替率・機種情報は情報島+、遊技日本の各種報道を参照しています。

パチンコ・パチスロは18歳になってから。適度に楽しむ遊びです。のめり込みに注意しましょう。

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