公開日:2026年8月22日
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群馬のホールが駐車場に200台分のソーラー設置 浮いた電気代は出玉に回るのか

ホールの設備投資というと台の入れ替えの話ばかりですが、今回はかなり毛色の違うニュースです。

群馬県のパチンコ店が、駐車場に約200台分のソーラーカーポートを設置しました。

業界最大規模、年間60万kWh

まず事実関係を確認します。

安田屋は8月19日、群馬県前橋市で運営する《やすだ前橋店》の駐車場敷地内に設置したソーラーカーポートの稼働を7月27日から開始したと発表しました。同店では2013年に屋上へソーラーパネルを導入しており、今回は脱炭素化の取り組みを拡大するもので、今年2月から追加工事を進めてきたものです。完成した設備は車両約200台分をカバーする規模で、パチンコ業界最大規模のソーラーカーポートになるとされています。

発電量も公表されています。今回の設備導入により、店舗全体で年間約60万kWhのクリーンエネルギーを創出。この発電量は年間約250トンのCO2排出削減量に相当するとのことです。

項目内容
規模車両約200台分
稼働開始2026年7月27日
年間発電量店舗全体で約60万kWh
CO2削減年間約250トン相当
既存設備2013年に屋上へパネル導入済み

13年前から屋上でやっていて、今回それを駐車場まで広げたという流れです。思いつきの企画ではなく、長期の取り組みの延長線上にあります。

打ち手にとっては、まず「屋根がある」のが嬉しい

環境の話は後回しにして、実利の話から入ります。

屋根付きの駐車場、単純にありがたくないですか。

場面効果
炎天下に半日停めても車内が地獄にならない
乗り降りで濡れない。傘の出し入れが要らない
雪下ろしや霜取りの手間が減る
通年紫外線や降雹から車を守れる

とくに夏。朝から入って夕方に出てきたときの、あのサウナ状態の車内を回避できるのは相当大きい。北関東の夏を車で通っている人なら、この価値は説明不要でしょう。

環境への配慮という文脈で語られがちですが、客にとっては純粋に設備が良くなった話です。ここは素直に評価していいと思います。

本題:浮いた電気代は出玉に回るのか

さて、打ち手が本当に気になっているのはここでしょう。

「電気代が浮いた分、釘を開けてくれないかな」

正直な感情だと思います。せっかくなので、試算してみましょう。

年間60万kWhは、金額にするといくらか

事業用の高圧電力の単価を仮に1kWhあたり20円とすると、こうなります。

60万kWh × 20円 = 年間およそ1,200万円

※実際には自家消費と売電の比率、契約形態、時期によって変動します。あくまで規模感をつかむための概算です。

1,200万円。これだけ見ると、かなりの額に見えます。

ところが、台数で割ると

ここからが現実です。仮にこの店の設置台数を400台として、この1,200万円を全額出玉に還元したとします。

単位金額
年間・店舗全体約1,200万円
年間・1台あたり約3万円
1日・1台あたり約82円

1台につき1日82円。 4円パチンコの玉に換算すると、約20玉です。

正直に言います。これでは釘は変わりません。 20玉というのは、ヘソに1回入るかどうかの世界です。誰も体感できない。

それでも経営としては大きい

ただし、勘違いしないでいただきたいのは、企業にとって年間1,200万円は決して小さくないということです。

業界全体のデータで見ると、総粗利2.48兆円を営業店舗数5,709で割った1店舗あたりの平均は、おおよそ4.3億円。1,200万円はその3%弱に相当します

ここ数年、機械代の高騰とアウトの減少で、ホールの収支は一貫して厳しくなっています。3%弱のコスト削減は、経営判断としては十分に意味のある数字です。

つまり構図はこうなります。

  • 店にとっては:無視できない規模のコスト削減
  • 打ち手にとっては:1日82円。体感ゼロ

同じ金額でも、割り算の分母が違いすぎる。 ここが今回の話の面白いところであり、切ないところでもあります。

ユーザーの反応

この話題への反応を要約して紹介します。

  • 「屋根付き駐車場になるなら、利用者としては純粋にありがたい」という声(設備面を歓迎する反応要約)
  • 「山を切り崩して設置するタイプの太陽光より、既存の駐車場を活用するほうがずっと良い」という声(設置方法を評価する反応要約)
  • 「設置費用を回収するために、結局こちらが犠牲になるのではないか」という指摘(コスト転嫁を懸念する反応要約)
  • 「浮いた電気代を出玉に回してくれるなら歓迎だが、そうはならないだろう」という指摘(現実を見る反応要約)
  • 「発電量が変動すると台の挙動が変わるのでは、という冗談が出るのが業界らしい」という声(オカルトネタとして楽しむ反応要約)

3つ目の懸念、気持ちは分かります。ただこの手の設備投資は、台の入れ替えと違って毎年発生する費用ではありません。初期費用を回収したあとは、純粋にコストが減り続ける構造です。長期で見れば、店の体力を支える方向に働きます。

5つ目は完全に冗談ですが、こういうネタが即座に湧いてくるのが、この界隈の良いところだと思います。

実は災害時にも効いてくる

もう一点、触れておきたい側面があります。

ソーラーカーポートは、蓄電システムと組み合わせることで非常用電源として使えるとされています。災害などの緊急事態が発生した際に事業を継続・再開するための計画をBCPと呼びますが、来客のある店舗や商業施設では、緊急時の顧客や従業員の安全確保が大きな課題です。発電した電力があれば、停電時でも電気の使用が可能になります。

先日、千葉の豪雨で浸水したホールの件を書きました。あの一件で見えたのは、災害時にホールという施設が抱えるリスクの大きさです。

ホールは広い床面積と大きな駐車場を持ち、多くの人が長時間滞在する場所です。電源を自前で確保できるかどうかは、災害時の対応力に直結します。今回の設備がそこまで想定しているかは分かりませんが、可能性としては十分にある話です。

まとめ

浮いた電気代が出玉に回るか。期待したい気持ちはありますが、試算してみると1日82円でした。 残念ながら、釘が変わる規模ではありません。

ただ、こう考えることもできます。コストが減れば、店が生き残る確率は上がる。年間227店舗が廃業している状況で、近所の店が残っていること自体に価値があります。

屋根ができて夏の車内が涼しくなり、店の固定費が減り、CO2も減る。誰も損をしていない話です。出玉に直結しないのが唯一の不満ですが、そこは正直に受け止めるしかありません。

まあ、次に前橋方面へ取材で行ったら、屋根の下に停めさせてもらうつもりです。夏はそれだけで十分ありがたいので。


※本記事は2026年8月22日時点の公開情報に基づきます。電気代の試算は概算であり、実際の契約単価・自家消費比率等によって変動します。業界全体の粗利・店舗数に関する数値は各種公開統計を参照した概算です。投稿の内容および反応はSNS上の投稿を要約したもので、原文の引用ではありません。

パチンコ・パチスロは18歳になってから。適度に楽しむ遊びです。のめり込みに注意しましょう。

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